メインコンテンツへスキップ

ON­LINE
TALKS

オンライントーク

視覚的思考の変遷:長谷川祐子のキュレーションの展開

長谷川祐子

概念や言葉だけに依拠するのではなく、知覚や身体、空間、環境への体験を通して観客の思考が立ち上がる状況を設計してきた長谷川祐子。
本トークでは、1997年に世田谷美術館で開催された「デ・ジェンダリズム――回帰する身体」展から、第7回イスタンブール・ビエンナーレ(2001年)、シャルジャ・ビエンナーレ11(13年)をはじめとする国際展、さらに近年のエコロジーやノンヒューマンを巡る実践までを振り返りながら、そのキュレーションの思想と方法論を「Visual Thinking(視覚的思考)」という概念を手がかりに読み解きます。
身体から環境へ、個から関係へ、人間中心の世界観から多様な存在との共生へ──。近年長谷川が取り組む「Social Common Capital(社会的共通資本)」や「Sensory Communication(感覚を通したコミュニケーション)」の考え方にも触れながら、アートがいかに新たな関係性や対話を生み出す基盤となりうるのかを検証。
国内外のアーティストとの協働や新たな世代との実践を辿りながら、異なる文化や専門領域を横断するキュレーションが「世界の見方」を更新する可能性を探ります。


長谷川祐子

キュレーター、美術史家。京都大学経営管理大学院客員教授、東京藝術大学名誉教授、国際文化会館アート・デザイン部門プログラムデイレクター。前金沢21世紀美術館館長。
これまでイスタンブール(2001年)、上海(2002年)、サンパウロ(2010年)、シャルジャ(2013年)、モスクワ(2017年)、タイ(2021年)などのビエンナーレや、フランスで日本文化を紹介する「ジャパノラマ:1970年以降の新しい日本のアート」、「ジャポニスム2018:深みへ―日本の美意識を求めて―」展、2026年のヴェネチア・ビエンナーレにおけるシリア館など、数々の国際展を企画。主著に『キュレーション 知と感性を揺さぶる力』(集英社)、『破壊しに、と彼女たちは言う:柔らかに境界を横断する女性アーティストたち』(東京藝術大学出版会)、編著に『ジャパノラマ : 1970年以降の日本の現代アート』(水声社)、『新しいエコロジーとアート 「まごつき期」としての人新世』(以文社)ほか。表彰・受章歴に、文化庁長官表彰(2020年)、フランス芸術文化勲章シュヴァリエ(2015年)、ブラジル文化勲章(2017年)、フランス芸術文化勲章オフィシエ(2024年)などがある。

Photo ©︎ Keizo Kioku