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AWT TALKS 2025|ディレクターズ・カンバセーション:21世紀の美術館のあり方
ドリアン・チョン × スザンヌ・ゲンスハイマー × マヌエル・セガデ × フィリップ・ティナリ
世界各地の主要な美術館は、経済や政治、社会、テクノロジーが急速に変化するなかで、どのような役割を担うことができるのでしょうか。
「ディレクターズ・カンバセーション」では、世界有数の美術館を率いる4名が、それぞれの地域や制度に根ざした実践をもとに、美術館の現在と未来について議論しました。
モデレーターは、香港・M+のアーティスティックディレクター兼チーフキュレーター、ドリアン・チョン。スピーカーには、スザンヌ・ゲンスハイマー(クンストザムルング・ノルトライン=ヴェストファーレン)、マヌエル・セガデ(レイナ・ソフィア美術館)、フィリップ・ティナリ(UCCA現代美術センター)を迎えました。
コレクションとプログラムの多様化、ソーシャルメディアと観客、美術館を「民主的な空間」とすることの可能性と困難、異なる政治・社会的文脈における現代美術の役割、そしてピカソや《ゲルニカ》を通して考える「観客は美術館に何を求めているのか」という問いまで、議論は多岐にわたりました。
ドリアン・チョン
モデレーター
M+(香港)のアーティスティックディレクター、チーフキュレーター。デザインと建築 、映像、視覚芸術において、コレクションから展覧会、教育普及プログラム、出版物、デ ジタルイニシアティブまですべてのキュレーション活動とプログラムを監督している。過去M+で企画・監督した展覧会に「Noguchi for Danh Vo: Counterpoint」(2018年)、「Yayoi Kusama: 1945 to Now」(2022年、吉竹美香との共同企画)、「Picasso for Asia: A Conversation」(2025年、フランソワ・ダローとの共同企画)など。2015年から 24年にかけては、香港のヴェネツィア・ビエンナーレ参加の企画・監督もサポートした。 現職着任以前は、ニューヨーク近代美術館、ミネアポリスのウォーカー・アート・センター、サンフランシスコのアジア美術館に勤務。その間MoMAでの「Tokyo 1955–1970: A New Avant-Garde」(2012年)やウォーカー・アート・センターでの「Tetsumi Kudo: Garden of Metamorphosis」(2008年)、「House of Oracles: A Huang Yong Ping Retrospective」(2005年)などを企画した。
スザンヌ・ゲンスハイマー
登壇者
デュッセルドルフのノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館館長。国際性、多様性、新たな物語に焦点をあてたコレクションの刷新も進めている。2009年から17年までフランクフルト現代美術館(MMK)の館長を務め、14年には分館としてMMK 2を創設した。同時期に11年と13年のヴェネツィア・ビエンナーレドイツ館キュレーターも兼任。1999年から2001年まではミュンスターのヴェストファーレン美術協会会長、02年から08年までミュンヘンのレンバッハハウス美術館の近現代美術コレクション責任者を歴任する。近年デュッセルドルフで手掛けたプロジェクトにジュリー・メレトゥ(2025年)、エテル・アドナン(2023年)、アイザック・ジュリアン(2023年)、リジア・パペ(2022年)らの個展がある。23年には若手国際現代美術作家を支援する「K21 Global Art Award」を創設した。16年、ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ大学フランクフルト・アム・マインの名誉教授に着任。多数の出版物の編集・執筆も手掛ける。
マヌエル・セガデ
登壇者
ソフィア王妃芸術センター国立美術館館長。2013年から23年までCA2M現代美術館の館長を務め、21年には国際美術館会議(CIMAM)の「Outstanding Museum Practice Award」を受賞した。07年から09年はサンティアゴ・デ・コンポステーラのガリシア現代美術センターのチーフキュレーターを務め、スーザン・フィリップス(2007年)、カルメ・ノゲイラ(2008年)の個展や「A Little History of Photography」(2009年)、「Familiar Feelings: On the Boston Group」(2009年)などのテーマ展を企画した。03年からはインディペンデントキュレーターとして活動を開始し、その後20年間で60を超えるキュレーション・プロジェクトを手掛け、2017年にはヴェネツィア・ビエンナーレのスペイン館を担当した。リーズ大学で博士号を取得しており、多数の書籍の著者・編集者でもある。
フィリップ・ティナリ
登壇者
UCCA現代美術センターの館長兼最高経営責任者。2011年の着任以来、UCCAを創設者主導の私的施設から中国を代表する近現代美術機関へと発展させ、北京、上海、北戴河、宜興の4拠点へ展開するまでに成長させた。過去に手掛けた展覧会では、ツァオ・フェイやウィリアム・ケントリッジ、リュック・タイマンス、徐冰、マルセル・デュシャンやアンリ・マティス、パブロ・ピカソ、アンディ・ウォーホルなど、中国国内外の歴史的なアーティストから新進気鋭の作家まで幅広く取り上げている。ニューヨークのソロモン・R・グッゲンハイム美術館では画期的な展覧会「1989年以降の中国と芸術:世界の劇場」(2017年)を共同企画。2021年にはサウジアラビア・リヤドでの初回ディルイーヤ現代美術ビエンナーレを組織した。