EXHIBI­TIONS

エキシビジョン

森栄喜「Moonbow Flags」

森栄喜
森栄喜〈Moonbow Flags〉シリーズより《Untitled》2025年
© Eiki Mori, courtesy the artist and Ken Nakahashi.

森栄喜は1976年石川県生まれ。写真集『intimacy』で第39回木村伊兵衛賞を受賞。東京を拠点に、写真、パフォーマンス、映像など多様な表現を横断的に展開する。本展では、過去10年に撮影された未発表のポートレートと、手描きの白い図形をフォトグラム技法で重ねた新作を発表。国家や権力の象徴である「旗」と、日常の壁紙やタイルの模様を融合し、既存のシンボルの意味を再解釈する。タイトルにある「ムーンボウ(月虹)」は、目を凝らさねば見えない月光の虹を指し、可視と不可視の境にある未来への静かな祝福を象徴する。図形がにじみ、透け、反射する中で、前景と背景、人物と幾何学模様が交錯し、個と社会、権威と遊びのあいだに生まれる流動的な関係を描き出す。


ケンナカハシ

  • F-5
https://www.artweektokyo.com/wp-content/uploads/2023/06/92fe1b7bbdafe3fd82141704ccd3afe8.jpg
「イミ・クネーベル、エリック・スワーズ」展示風景 2022年
Photo by Yuya Saito. © Imi Knoebel, © Erik Swars, courtesy Galerie Jochen Hempel, Ken Nakahashi.

2014年設立。社会におけるアートと人との関係や対話について、新たな理解を追求するための人間的探求を行い、拡大する集合的歴史の文脈において、現在のグローバル社会の様々な問題に注目し実践を続けている。主な展覧会に原田裕規「Waiting for」(2022年)、「イミ・クネーベル、エリック・スワーズ」(2022年)、佐藤雅晴「死神先生」(2019年)、森栄喜「Letter to My Son」(2018年)など。