ARTISTS
出展作家
山城知佳子
© Chikako Yamashiro, courtesy Yumiko Chiba Associates
OKINAWA墓庭クラブ
2004
Video
6 min.
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6 min.
沖縄の伝統的な墓庭(墓前に広がる、祭祀や親族の集いが行われる空間)で、白昼、クラブミュージックにのってステップを踏むひとりの女性(作家自身)をとらえたモノクロ映像。踊りに合わせて翻るミニスカートは眩しい陽射しに白く輝き、一方でサンバイザーが濃い影を顔に落とす。この情景はどこか奇妙でありながら、沖縄における現実の歴史的・政治的・文化的な葛藤や傷、死者たちとの関わりなども連想させるだろう。同時にそれはまた、こうした現状を抱えたまま現在を生きていく者による、生命力あふれる宣言のようでもある。
山城知佳子
ビデオアーティスト。1976年、沖縄生まれ。写真、ビデオ、パフォーマンスを駆使し、沖縄の歴史、政治、文化を視覚的に探求する。近年は、これらをより普遍的な命題としてもとらえ、東アジア地域の俯瞰された歴史や人々を題材に、アイデンティティ、生と死の境界、他者の記憶や経験の継承をテーマに制作・思考を続ける。近年の主な個展に「The Song of The Land」 モダンアートセンター(2024年、リスボン)、「ベラウの花」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2023年)、「リフレーミング」東京写真美術館(2021年)などがある。アジア美術賞(2017年)、オーバーハウゼン国際短編映画祭ゾンタ賞(2018年)、東京都現代芸術賞(2020–22年)、第72回文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞(2022年)など受賞多数。