ARTISTS
出展作家
青木陵子
Courtesy the artist and Take Ninagawa, Tokyo
I'm in the dark now.
2021
3 min.
3 min.
幾何学模様や有機的な形のドローイングが、増殖しては消え、また変容を繰り返す映像による作品。ユニークな音階にあわせて登場する人形、植物、建物といった日常の断片は、塗り重ねられていく色面や線の層によって種々の暗闇を生み出していく。こうした見慣れた具象が混ざり合う様子は、青木がこれまで取り組んできた、日常の境界線を問う運動の延長にあると言えるだろう。それは自然と人間、内と外といった具体的なものから、無意識と現実などの曖昧な境目に焦点を当てる行為でもある。
青木陵子
1973年兵庫県生まれ、京都府在住。1990年代後半から2000年代初頭に京都で台頭した実験的なアートシーンを牽引し、ドローイング、ファウンドオブジェクトや映像を組み合わせて日常における様々な境界線を探求する。ワタリウム美術館(2020年 *伊藤存との共同個展)、ハマー美術館(2005年、ロサンゼルス)、水戸芸術館現代美術ギャラリー(2002年)などで個展を開催。また、金沢21世紀美術館(2021年)、ミネアポリス美術館(2017年、ミネソタ州)、丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(2014年)、東京都現代美術館(2008、2014年)、サンパウロ近代美術館(2008年)などで展覧会に出展。第15回上海ビエンナーレ(2025年)、恵比寿映像祭2024、ドクメンタ12(2007年、カッセル)などの芸術祭にも参加している。