ARTISTS

出展作家

岡田裕子

岡田裕子

© Hiroko Okada, courtesy Mizuma Art Gallery

Celebrate for ME: okuru

2024
Video
12 min., 11 sec.

《Celebrate for ME》は、岡⽥が発案・創作した「⾃分が⾃分の〈おくりびと〉になる」ことをコンセプトにした XR(クロスリアリティ)作品、およびその関連作群。葬儀における主役は故⼈と言えるが、既にこの世にいない本⼈がそれを実感することはない。しかし、テクノロジーを活⽤した芸術作品内であればそれが可能なのではないか? 作家のそうした思いつきから、本作品《Celebrate for ME: okuru》は⽣まれた。体験者は VR ヘッドセットと等⾝⼤の⼈形を⽤いて、現実空間と重なる仮想世界で、⾃らの「おくりびと」となる。他の鑑賞者はその様子を舞台上や客席から見ることができ、これにより会場全体が、私たちを次の世界へ送り出す儀式のような場へと変わる。本映像は《Celebrate for ME: okuru》を初公開した 1 ⽇を映像化したものである。

岡田裕子

1970 年東京都⽣まれ。⾃らの実体験——恋愛、結婚、出産、⼦育て、介護——から着想した社会的メッセージ性の⾼い作品を多様な表現⼿法で制作する。主な作品に、XR 技術で葬送を体験する《Celebrate for ME》(2023年–)、再⽣医療をテーマとした《エンゲージド・ボディ》(2019年)、男性の妊娠を描いた《俺の産んだ⼦》(2002/19年)などがある。個⼈活動以外に、オルタナティブ⼈形劇団「劇団☆死期」(2010年–)を主宰するほか、家族(会⽥誠、岡⽥裕⼦、会⽥寅次郎)によるユニット「会⽥家」(2001年–)、コロナ禍に始めたArt × Fashion × Medicalをキーワードとする「W HIROKO PROJECT〉(2020年–)などのアートプロジェクトも⼿掛ける。