ARTISTS
出展作家
奥村雄樹
Courtesy the artist and Misako & Rosen
ハウプトラウムとしてのウィルヘルム
2025
Video
22 min., 33 sec.
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22 min., 33 sec.
ウィーン分離派会館(セセッション)の地上階展示室、通称「ハウプトラウム」における個展(2025年)で発表された作品。本作の主役は、20年以上にわたって同館の展示設営班を率いたウィルヘルム・モンティベラー氏(通称「ウィリー」)である。彼はハウプトラウムの模型を前に、自身がこの展示室で設営した複数の展覧会について、主観的な回想を繰り広げる。ときおり奥村の指示に従い「私の名前はハウプトラウムです」「私は空間です」といったフレーズを発話することで、身をもって展示室を擬人化しながら。そしてカメラは、ひたすら彼の手振りを追いかける。その両手は個人的な記憶のみに基づいて、様々な作品の形体や運動や位置を中空に描き、辿り、指し示していく。
奥村雄樹
1978年青森県生まれ。主な展覧会に「Yuki Okumura」ウィーン分離派会館(セセッション)(2025年、個展)、国際芸術祭「あいち2022」愛知芸術文化センター(2022年)、「生きる寄す処としての地すべり ならびに/あるいは 死ぬほど素っ気ない面構えの舌ども」ミサコ & ローゼン(2021年、別名義・山辺冷による企画展)、「彼方の男、儚い資料体」慶應義塾大学アート・センター(2019年、個展)、「奥村雄樹による高橋尚愛」銀座メゾンエルメス フォーラム(2016年、2人展)、「ただいま/はじめまして」東京都現代美術館(2019年、グループ展)などがある。