EXHIBI­TIONS

エキシビジョン

潮田登久子「玉里文庫 ―鹿児島大学附属図書館貴重書庫の景色―」

潮田登久子
潮田登久子《桐箱九十八番 『篆刻書目』『墨場必携』等24種を収める》2021年
© Tokuko Ushioda, courtesy PGI.

〈BIBLIOTHECA/本の景色〉は、潮田が20年以上も撮影を続けるシリーズ。ふと手元にあった一冊の本の美しさに心を奪われ、「本をオブジェとして撮ってみたい」と感じたことが契機となった。シリーズ4作目となる本作は、鹿児島大学附属図書館が収蔵する「玉里文庫」を、2019年から3年かけて撮影したもの。薩摩藩主・島津家の分家・玉里島津家に伝わる歴史資料や和漢書など約18,900冊の一部を、書庫内の室内灯と隣室の窓から差し込む自然光のもとで撮影した。美しいモノクロとカラープリントからは、書物の静謐な存在感や収蔵空間の佇まい、史料に宿る歴史の重みまでが豊かに感じられる。


PGI

  • C-3
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竹之内祐幸「距離と深さ」展示風景 2020年
©︎ Hiroyuki Takenouchi.

1979年、写真専門ギャラリーの先駆けとして虎ノ門にフォト・ギャラリー・インターナショナルを開廊。2015年に東麻布へ移転し、ギャラリー名をPGIに変更した。アンセル・アダムス、エドワード・ウェストン、ハリー・キャラハン、エメット・ゴーウィンなど海外作家の作品を紹介。また日本からは、石元泰博、川田喜久治、奈良原一高、細江英公といった戦後日本を代表する巨匠や、三好耕三、今道子、伊藤義彦ら気鋭の写真家をキャリア初期から取り上げつつ、佐藤信太郎、新井卓、清水裕貴、平本成海など新進作家の紹介にも力を入れる。