EXHIBITIONS
エキシビジョン
三瓶玲奈「Between Dimensions」
Courtesy Yutaka Kikutake Gallery.
日常の光景をモティーフに、絵画を通じた「知覚とイメージ」の関係を探る三瓶玲奈の個展。彼女の絵画は高い抽象性を帯びながら、湿度や温度、手触り感を喚起し、どこか温かく親しみを感じさせる。新作を含む本展では、抽象絵画の意味をとらえ直しながら、現実の現象と絵画との関係を探る。三瓶は光の屈折や反射、構造のずれや重なりなどの観察可能な出来事に対し、線や形、色彩といった造形要素を通じて再構成を試みてきた。感情や印象に依存せず、「見ること」の構造やイメージの成り立ちに着目し、二次元の空間に秩序や関係を築いていく。こうして描かれたイメージは現実と呼応しながら、自律した視覚世界として立ち上がる。それらは抽象絵画という形式を通して、現代の視覚環境や情報に満ちた日常に対する問いを投げかけるだろう。
ユタカキクタケギャラリー
- G-2
- 六本木
2015年7月、六本木にて開廊。現代美術の表現形態が多様化し、美術が紡ぐ歴史の在り方も魅力を深めていく中、さらに新しい表現を切り開くアーティストの活動をサポートすることを目的として運営。絵画、写真、彫刻、映像など、同時代に制作される作品を紹介し、展覧会と併せてアーティストトークの開催や展覧会カタログ、アーティストブックの出版も行っている。