EXHIBI­TIONS

エキシビジョン

李英培(リー・ベー)

リー・ベー《Brushstroke》2024年
Courtesy of the artist and Perrotin

1956年韓国・清道(チョンド)生まれ、パリとソウルを拠点とするリー・ベー(李英培)の個展。「炭のアーティスト」として知られるリーは、30年にわたり炭がもつ多様な側面や性質を探求し、絵画や彫刻を手がけてきた。その実験的作品により「ポスト単色画」アーティストとも称される(単色画は1970年代に始まった韓国人作家たちの美術動向)。彼はあるとき、パリで偶然見たの炭から、故郷の民俗儀礼「タルチッテウギ」の記憶を呼び覚まされた。陰暦最初の満月の夜に、松の枝や藁束を積み重ねて「月の家」を作り、火をつけてその炎と煙に願いを託し、空へと届ける儀式の記憶である。「月の家」が炭になると、人々はその欠片を持ち帰る。作家はこの伝統に着想を得て炭をモチーフに取り入れ、そこに生命の循環の象徴としての意味を見出している。このメタファーが、彼の表現領域をより豊かに広げる契機となっている。


ペロタン東京

  • G-2
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Exhibition view of "Head in the Clouds" at Perrotin Tokyo.
Photo by Keizo Kioku. Courtesy Perrotin.

1990年、フランス人ギャラリストのエマニュエル・ペロタンがパリで開廊。2012年の香港を皮切りに、ニューヨーク(2013年)、ソウル(2016年)、東京(2017年)、上海(2018年)、ドバイ(2022年)、そしてソウルに2つ目のギャラリーをオープンし、23年にはロサンゼルスのギャラリースペースをオープンした。